霊能者が修行する日本の霊山⑤高野山
所在地 和歌山県伊都郡高野町大字高野山
開山年 弘仁7年
開山者 空海(弘法大師)
山を守護する御本尊と神様 金剛界大日如来
高野山は、和歌山県北部、周囲を1,000m級の山々に囲まれた標高約800mの平坦地に位置しています。山の上の盆地に、壇上伽藍と称する聖地があり、そこには100ヶ寺以上の寺院が密集していて、日本では他に例を見ない宗教都市になっています。京都の東寺とともに、真言宗の宗祖である空海(弘法大師)が宗教活動の拠点とした寺であり、真言密教の聖地、また、弘法大師信仰の山として、21世紀の今日も多くの参詣者を集めています。
空海が中国の都、長安に留学し、帰国後に高野山の地に真言宗を開き、布教の第一段階は根本道場としての伽藍の建設でした。まず金堂と高野明神の御社を築造。引き続き大塔、その他の諸堂を建築していきました。現在では、大塔の鎮まる壇として、壇上伽藍の総称で呼ばれています。
今の大塔は昭和12(1937)年、過去の記録をもとに再建されたものです。真言密教の源泉という意味で根本大塔と呼ばれ、高さ49mの鉄筋コンクリート造りになっています。内陣は華麗で、16本の柱には堂本印象画伯の十六大菩薩と、四隅の壁面には真言八祖像と花鳥が描かれています。
また奥の院とは、一の橋から弘法大師の御廟までの約2㎞の浄域を言い、僧侶は必ずここで身心をととのえ礼拝します。御廟までの参道の両側には何百年も経た老杉がそびえ、森厳さをたたえています。その老杉のもとには、20万基を越えるあらゆる時代の墓碑が立っています。御廟の橋を渡ると、正面に灯籠堂が見え、その奥に大師の御廟があります。