霊能者が自分を占わない理由
「霊能力があるなら、自分で自分を占って大金持ちになればいい」これは霊能力否定論者の方がよく言う台詞です。実際、もし仮に霊能力を持つ者が自分を占い、宝くじが当たる方法や社会的に成功する方法、意中の方の愛情を得る方法などを知れば人生は思いのままになりますので、そう考えるのはごくごく自然な発想です。しかし、ほとんどの霊能者はそういったことに自分の能力を使いません。それは一体なぜなのでしょうか。
自分自身を占えない場合
霊能者の多くは、自分自身を占うことができません。それは「自分の背中を自分で見ることができない」という理屈とよく似ています。他人の背中は見ることができますが、自分の背中はどうやっても見ることができません。それと同じように、霊能者は他人の過去や未来を見ることができる代わりに、自分自身のことについて知ることができないのです。しかし、そんな霊能者でも時折、虫の知らせやシンクロニシティといった方法で自分の身に起こることを察知することがあります。そういった運命の流れや霊界のメッセージを通して、間接的に自らの行く末を察知することは可能です。しかし、自ら能動的に自分の未来を知り、それを通して利益を得たり、幸せになろうとしたりすることは不可能なのです。
己の利益を得るために使うと地獄に落ちる場合
天から霊能力を授かりし者は、同時に「他人を救う使命」を授かっています。それはいわば、天から力を借り受けているということ。これは例えて言うなら、会社のお金を仕事に使うのに似ています。会社のお金を横領したり、着服したりして私腹を肥やそうとすれば、会社から罰を受け、法的にも裁かれることになります。霊能者が天から授かった霊能力にもそれと同じことが言えます。天から授かった力はあくまで他人のために使われるべきものであり、それを己の利益のために使うと厳しい罰が与えられることになります。多くの場合、魂に膨大な負のカルマを受けることになり、現世において、或いは来世においてその罰を受けることになるでしょう。本物の霊能者は霊能力を持つと同時に、この使命を熟知しており、それゆえ霊能力を己のためだけに使用することはありません。
他人を助けることで自分自身も救済される
霊能者は、自らが持つ霊能力を他人のために用いることで、間接的に自分自身を救済していると言えます。悩みを持つ方の助けになり、願いを抱えた方の夢を叶えることで、その方の幸福を自らのプラスのエネルギーに変え、自分自身の使命を全うしているのです。人にはそれぞれ現世に生を受けた理由があり、課せられた使命があります。その使命を全うすることで、魂はランクアップし、次のステージへ進むことが可能となるのです。霊能者は自分の現世幸福のためではなく他人のために力を使い、他人を幸せにすることで、自身の魂を救済しているのです。「与えられた力を他人のために使う」ということは、霊能者自身が幸せになるための方法でもあるのです。