本当に願いを叶えたいあなたへ ~霊能者がこっそり教える本格呪術神道流、密教流に依拠した呪詛返しの法
プロの霊能者や祈祷師が行っているご祈祷、お祓いについて教えて欲しい! ──そんなお客様からのリクエストにお応えして、古今の秘伝書に記載された本格呪術のやり方を、花染の霊能者の先生が伝授!気休めのおまじないをはるかに超えた本当に効く術を、その煩雑な作法なども含めて分かりやすく解説いたします。
呪詛返しの法には神道流、密教流、イタコ霊媒術流など様々な様式があり、さらに宗派や教派ごとに異なった形が伝えられています。ここではそのうち、陰陽道と修験道に依拠した比較的簡易な術2種をお伝えします。
◆簡単本格呪術 その1
人形(ひとがた)と神歌(しんか)を用いた最も簡便な呪詛返しの法

より簡単に修せる術から先に述べます。この方法を行うにはまず、人形(ひとがた)と呼ばれる呪物を用意する必要があります。神社での大祓(おおはらえ)の儀や年末の厄払いに際して氏子に配られる人の形をした紙、あれが人形です。別名、形代(かたしろ)とも呼ばれ、正式には奉書紙(ほうしょし)という上質の和紙で作りますが、ごく安価な半紙などでも代用できます。
その具体的な形状や作成法については、「ひとがた・作り方」あるいは「ヒトガタ」というキーワードで検索すると数多くヒットしますので、それらのサイトを参考にしてください。もちろんお近くに神社があって、そこで配られる既成の紙人形を使っても良いのですが、神歌と呼ばれる特殊な呪文を書き入れるスペースが必要なので、比較的大きめのサイズで自作した方が無難です。
① 用意した人形の胴体部分に下記の神歌を書き記します。
今日よりは よもや祟らじ 荒見前 悦びなして かへり給えや
年を経て 家に住みつる荒見前 出でて行きぬる 又かへりくな
習字が得意な方であればぜひ筆書きで、またあまり字が上手くないという方は黒インクの万年筆などで書いても結構です。ただし、念を込めて厳かな気持ちで書くという態度が求められるので、日常遣いのボールペンやサインペンを用いることはあまりお奨めしません。
②上の2首の神歌に続き、ドーマン印と呼ばれる格子型の印紋とともに、縦4字横5字という配列で次の9つの字を順に書き記します。

臨 兵 闘 者 皆 陣 裂 在 前
こちらは九字護身法(九字切り)という除災戦勝の呪術で使われる呪文です。非常にポピュラーな術なので、ご存知の方も多いと思います。字はともかく格子型の紋は少し書きづらいかも知れませんが、なるべく直線に近い形で丁寧に書き記してください。
③ 神歌と九字を書き記した人形を河川、または海へ流します。その際は目を閉じ、厳かに合掌して見送ること。
ひとくちに川や海と言っても、具体的にどんな場所で流せば良いのかという問題がありますが、敬虔な祈りを捧げて人形を送り出すので、なるべく人気が少ないロケーションが好ましいことは言うまでもありません。さらにこれは神理の顕現の一形態である「水」の力を用いた神聖な儀式なので、現地の水質についても汚いよりは綺麗であるに越したことはないわけです。
ですから人里離れて自然が豊かな景勝地の海、河川…とまでは申しませんが、少なくとも街中の澱んだ排水路や、お台場公園のような人工的な景観の海は避けるべきです。地方にお住まいの人の方が比較的、適切な場所が見つけやすいかもしれません。東京や大阪などの大都市に家がある場合は、旅行などのついでに行うのも一手です。
また、最近は環境汚染の防止という観点から、精霊流しや流し雛といった従来の伝統祭事においても、実際に水に流すのは避ける傾向が出てきているという話も聞きます。地域によっては条例などで禁じられていることもあるようで、当然ながら配慮が必要です。その辺りの個別的な地域事情も含めて、常識的判断と自己責任の範囲内で行っていただくようお願いいたします。
なお、どうしても海や川へ流すのが無理な場合、代わりにお焚きあげ、つまり人形をロウソクの火で燃やすという方法を採っても良いと思います。しかし、あくまでも水に流して祓い清めるのが本式なので、術の効果に差が出ることがあるかもしれません。また、お焚きあげをした際は、残った灰を必ず地中へ埋めるようにしてください。
◆簡単本格呪術その2
生き霊や死霊の祟りも祓える、より本格的な呪詛返しの法
初めにご紹介した方法をさらに本格的な形で修することもできます。自分に恨みの念を送ってくる相手が生きている人間(生き霊)の場合だけではなく、呪文の一部を換えることで死霊の祟りも祓うことができるのでその分、応用性が高くなります。もちろん術の効果の度合いについても、こちらの方が数段上です。
まず①の手順は上記と同じですが、②の神歌に続いて、次の経文を書き加えます。
[生き霊の祟りを呪詛返しする場合]
呪詛諸毒薬 諸欲害身者 念被観音力 還着於本人
[死霊の祟りを呪詛返しする場合]
若以色見我 以音声求我 是人行邪道 不能見如来 迷故三界城 悟故十方空 本来無東西 何処有南北
この後、九字とドーマン印は必ずしも書く必要はありません。というか、それ以前にスペース的に無理でしょう。
③ 神歌と経文を書き終えた人形を河川、または海へ流します。
その際、仏前にてお祈りするのと同じように数珠を携えて合掌し、まずは次に挙げる別の神歌2首を唱えます。
- 桃の木に 百瀬(ももせ)の罪はありながら 外道(げどう)あらしと祓いこそすれ
- 祓いして 立ちいでみれば西の海 忍びぬままに富(とみ)ぞいります
④ 最後に合掌を続けたまま、『般若心経』を3回唱えます。
念のためにその全文を掲載しておきますが、これもまたネット検索で容易に見つけられますし、Youtubeには本物の僧侶が読経している音声入りの動画も上げられています。ぜひ、そうした資料を参考にしてください。
般若心経全文と読み方
観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄 舎利子 色不異空 空不異色 色即是空 空即是色 受想行識 亦復如是 舎利子 是諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減 是故空中 無色無受想行識 無限耳鼻舌身意 無色声香味触法 無限界 乃至無意識界 無無明亦 無無明尽 乃至無老死亦無老死尽 無苦集滅道 無智亦無得 以無所得故 菩提薩多 依般若波羅蜜多故 心無圭礙 無圭礙故 無有恐怖 遠離一切顛倒夢想 究竟涅槃 三世諸仏 依般若波羅蜜多故 得阿耨多羅三藐三菩提 故知般若波羅蜜多 是大神呪 是大明呪 是無上呪 是無等等呪 能除一切苦 真実不虚故説 般若波羅蜜多呪 即説呪曰 羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶 般若心経
かんじざいぼさつ ぎょうじんはんにゃはらみたじ しょうけんごうんかいくう どいっさいくやく しゃりし しきふいくう くうふいしき しきそくぜくう くうそくぜしき じゅそうぎょうしき やくぶにょぜ しゃりし ぜしょほうくうそう ふしょうふめつ ふくふじょう ふぞうふげん ぜこくうちゅう むしきむじゅうそうぎょうしき むげんにびぜっしんに むしきしょうこうみそくほう むげんかい ないしむいしきかい むむみょうやく むむみょうじん ないしむろうしやくむろうしじん むくしゅうめつどう むちやくむとく いむしょとくこ ぼだいさった えはんにゃはらみたこ しんむけげ むけげこ むうくふ おんりいっさいてんどうむそう くきょうねはん さんぜしょうぶつ えはんにゃはらみたこ とくあのくたらさんみゃくさんぼだい こちはんにゃはらみた ぜだいじんしゅ ぜだいみょうしゅ ぜむじょうしゅ ぜむとうどうしゅ のうじょういっさいく しんじつふここせつ はんにゃはらみたしゅ そくせつしゅわつ ぎゃていぎゃてい はらぎゃてい はらそうぎゃてい ぼじそわか はんにゃしんきょう
読経の発声はリズムや抑揚も大切なので、事前に動画などを見て練習しておくと良いと思います。また本来はこの『般若心経』に加えて、『観音経』、『尊勝陀羅尼経』、『大金剛輪陀羅尼』という3種類の経文も続けざまに勤行(ごんぎょう)するのですが、そうなると「一般の方向け」というこのコーナーの趣旨から外れてしまうので、詳細については略させていただきます。
「プロが修するのと同じ本式の術ではないと、その効果もないのでは?」と、そんな声も聞こえてきそうですが、心配は無用です。『般若心経』だけでも十分な浄化が望めます。「霊能者に依頼するなど事を大仰にせず、他人からの恨みや呪いをまずは自分の力で跳ね返したい」と思っている方は、ぜひお試しになってみてください。