本当に願いを叶えたいあなたへ ~霊能者がこっそり教える本格呪術不意に襲いかかってくる霊障や恨みの念を解除するいくつかの呪文
プロの霊能者や祈祷師が行っているご祈祷、お祓いについて教えて欲しい! ──そんなお客様からのリクエストにお応えして、古今の秘伝書に記載された本格呪術のやり方を、花染の霊能者の先生が伝授!気休めのおまじないをはるかに超えた本当に効く術を、その煩雑な作法なども含めて分かりやすく解説いたします。
次は危急の際に一定の効果を発揮してくれる、呪文を主体とした術について述べます。これらを唱えるに当たっては本来、精進潔斎(しょうじんけっさい)が必要となりますが、現代人の生活に則して「水垢離(沐浴)のみで済ませる」ということを前提に話を進めます。
◆簡単本格呪術 その3
不意に襲いかかってくる霊障や恨みの念を解除するいくつかの呪文
霊的なトラブルで困ったら、取りあえず呪文で対応してみる
咄嗟の時に役に立つ可能性が高い、数種の呪文もお伝えしておきます。これらの方法はいずれも陰陽道や修験道、古神道などに依拠したもので、本来であれば行者や祈祷師が修する術の範疇なのですが、ここでご紹介するものに限っては呪文を唱えるだけで容易に行えるので、一般の皆様も試してみる価値があると思います。ただし1度試して駄目だと感じたら、その時には素直に専門家へご相談ください。
拝み屋さんや霊媒というのは、どこにでも必ずいるという職業ではありませんし、実力が高い人であればなおさらです。また、そうした第一人者ともなれば、お祓いや霊視の依頼料の相場も概して高額であることが多いので、「いったんは依頼しかけたが、お金があまりにも掛かると知って断念した」という声もちらほら耳に入ります。本物の霊能力を有する実力者でありながら、料金も格安で良心的といった理想の存在は、マンガやドラマの中はともかく、実際にはなかなかお目に掛かれないようです。従って最初はお近くのお寺や神社でのお祓いを受け、それでもなお解決がつかない場合に限って、そうした専門家の門を叩くべきでしょう。
【各術を修する際の心構えと準備】
呪文の効力を少しでも高めるために、最低限しておくべきことがあります。それは術を使うご自身の心身(肉体・幽体・霊体の3体)を浄めるということです。行者や僧侶は山岳行や滝行、読経などを通してそれを行いますが、いずれも一般の方には困難な修行なので、せめてその代わりに水垢離(みずごり)・沐浴(もくよく)をすることを心掛けてください。
具体的には、
- ご家庭の浴室あるいは屋外で何度か頭から冷水を被る。
- その際には「祓い給え、清め給え」と、繰り返し無心で唱える。
ただこれだけの方法なのですが、少々の霊的ケガレであれば簡単に落とせます。また事前にやるとやらないとでは、後々の効果に差が付くこともあります。
※心臓の弱い方、疾患を抱えている方など、健康に不安のある方は自己責任にて行ってください。
【家屋全体や室内の霊気を鎮める呪文】
それとは知らぬまま霊が出る住居物件に引っ越してしまったり、宿泊先のホテルで心霊現象に遭遇した時などに唱えると良い呪文です。生き霊や死霊の恨みの念が、自宅内に侵入するのを防ぐ効果も期待できます。
東海の神、名は阿明
西海の神、名は祝良
南海の神、名は巨乗
北海の神、名は禺強
四海の大神 百鬼を避け 凶災を蕩う
急々如律令
[読み方]
とうかいのかみ、なはあめい
せいかいのかみ、なはしゅくりょう
なんかいのかみ、なはきょじょう
ほっかいのかみ、なはぐうきょう
しかいのたいしん、ひゃっきをしりぞけ、きょうさいをはらう
きゅうきゅうにょりつりょう
立ち姿のまま目を閉じて息を整えた後、以上の文言を落ち着いた気持ちで唱えてください。日頃、嫌な気配を感じている場所があればそこの前で、またもし特定の場所でなければ、居住する室内や家屋の中心部で北面して唱えます。なおこの呪文は神札の形にしても効果が高く、奉書紙の短冊などに全文を書き込んで玄関や気になる室内などに置けば、一種の魔除けの役目も果たしてくれます。
【家内に生じる災厄や祟りを未然に防ぐ呪文】
年末年始には、各々信仰されている寺社で家内安全の御札を汲んでこられる方も多いことと思います。この呪文はそうした御神仏の守護札と同様の効果を発揮するものです。生き霊や死霊の障り、あるいは心ない第三者から向けられる恨みや嫉妬の念を遮断し、それらが原因でご家族に起きる災厄や不幸を未然に防止する役目を果たします。
元柱固真 八隅八気
五陽五神 陽道二衝厳神
害気を攘払し 四柱神を鎮護し
五神開𧘆 悪気を逐い
奇動霊光 四隅に衝徹し
元柱固真 安鎮を得んことを
謹みて五陽霊神に願い奉る
[読み方]
げんちゅうこしん はちぐうはっき
ごようごしん ようどう にしょうげんしん
がいきをじょうふつし しちゅうしんをちんごし
ごしんかいく あっきをはらい
きどうれいこう しぐうにしょうてつし
げんちゅうこしん あんちんをえんことを
つつしみて ごようれいじんにねがいたてまつる
【古神道に基づく言霊(ことだま)の呪文】
これは「ひふみの祓詞(はらえことば)」と呼ばれる特殊な呪文です。大和古来のひらがな47音に宿る言霊のエネルギーを引き出し、その力を使ってお祓いをします。たまたま出会った人間や場所に嫌な感覚を覚えた時、そこから受ける負の波動や霊障的な念を浄化する働きがあり、様々な場面で万能的に使うことができます。
ちなみに古神道(こしんとう)というのは、江戸時代に興った復古神道の流れを受けて、幕末から明治期に成立した新宗教運動のことで、仏教や道教などの渡来宗教と習合する以前の起源的な神道を復元しようとした動きを指します。
つまり「古」という形容とは裏腹に神道理論としての歴史は比較的浅いのですが、この運動に携わった人々の中に卓越した霊能者や予言者が何人も含まれていたため、そのお祓い法にしても開運法にしても、術としての完成度が極めて高いのが特徴です。
ひふみよいむなや
こともちろらね
しきるゆゐ(い)つ
わぬそをたはくめか
うおゑ(え)にさりへて
のますあせえほれけ
以上の言葉を口に出して、あるいは頭の中で繰り返し唱えます。その際は一切の雑念を排した無の境地で行うのが良いとされています。
【生き霊、死霊に憑依された者を正気に戻す呪文】
これもまた古神道に依拠した術。身近な人間が霊障を受けたと思われる事態に直面した際、応急処置的に唱える呪文です。前述の水垢離で心身を浄めた後、可能であれば清潔な白装束をまとって修します。
① 初めに憑かれた相手を前にして、大音声で次の掛け声を発します。
あめち おう おう おう
② 続いて今度は心の中で、次の呪文を繰り返して黙唱します。
のぼります
豊照姫(とよてるひめ)が御霊(みたま)ほす
もとはかなほこ すえはきほこ
もとはかなほこ すえはきほこ
あめち おう おう おう
のぼります
豊照姫(とよてるひめ)が御霊(みたま)ほす
もとはかなほこ すえはきほこ
もとはかなほこ すえはきほこ
例えば心霊スポットと言われるような場所で同行者が急におかしくなったとか、たまたま霊的な不浄地に足を踏み入れて気分が悪くなったとか、そうした不測の状況で活用できると思います。
【祝詞(のりと)を用いた呪詛返しの呪文】
もし誰かに呪われていることを自覚しているのであれば、試しに次の呪文を黙唱してみてください。
しかしくま つるせみの いともれとおる ありしふゑ(え) つみひとの のろいとく
これを唱えているうちに気分が落ち着いてくるようでしたら、さらに下記の祝詞を、今度ははっきりと声に出して唱えます。
高天原 天津祝詞の太祝詞を持ち 加々む呑んでむ 祓い給い 浄め給う
[読み方]
たかまがはら あまつのりとの ふとのりとをもち かかむのんでむ はらいたまい きよめたまう
このふたつ目の呪文は、神道の儀式で奏上される大祓祝詞(おおはらいのりと)を短縮した神言です。発語に意念を乗せることができれば、呪詛返しと同様の効果を得ることができます。専門的で強力な呪詛に対してはこれだけで心もとないですが、誰かの恨みを買ったのが原因で運が落ちているという程度であれば、この呪文だけでも十分に対応できます。
呪文の活用事例
以上、ご紹介した呪文が効果を発揮した実例を、私の鑑定経験に則してひとつだけ挙げておきます。
その相談者は九州地方の有名心霊スポットである某トンネルを訪れた際、地縛霊のような存在に憑依されてしまい、主に心身の不調や仕事面でのトラブルを抱えていました。詳しく霊視した結果、電話越しでも十分祓える軽度の霊障であることが分かり、すぐに遠隔祈祷を施して解除することができたのですが、今度はその時に同行した友人男性の身に不幸が起き始めてしまったのです。
それで最初の鑑定の際、前記の【生き霊、死霊に憑依された者を正気に戻す呪文】をたまたま当人に伝えていたため、再度私に相談する前に自分でこれを執り行ったそうです。すると青ざめた死人のような状態に陥っていた男性が、急に明るくなって元気を取り戻したとのことでした。
そこで念のために霊視してみると、たしかに憑依霊が除去された形跡が見られ、初心者が見よう見まねで修してもかなりの効果があることを、あらためて確認したという記憶があります。
もっともその方は元より平均以上の霊感体質者だったので、祝詞に秘められた神的パワーにも共振するところが大きかったのかもしれません。そうかと思えば、「試しにやってみたが、まるで効かなかった」という落胆した感想を述べる人も大勢いるので、やはりその辺は個人差もあるようです。