霊格向上法シリーズ良質のエンタメに触れることで霊格は向上する【後編】
あなたの霊格を向上させる方法をご紹介する読みものシリーズ『良質のエンタメに触れることで霊格は向上する』。前編では、音楽鑑賞による霊格向上をご紹介しました。今回は舞台・映画鑑賞による霊格向上法をご紹介します。あなたもぜひ楽しみながら霊格を向上させてください。
心の平安や吉を呼び込む工夫のある古典芸能
舞台を観ることで霊格を向上させるのであれば、能・狂言・歌舞伎などを鑑賞することをおすすめします。まず、能は「静」の舞台です。
前編でも述べましたが、ダイレクトな刺激によらないアートには心・魂のリセット効果があります。静寂でひかえめな表現・美を重んじる能は極めて優雅なもので、そのためにうってつけの舞台芸術といえます。衣装や能面、小道具なども非常に高い技術や芸術性をもつ、高価かつ稀少なものなので、それらを実際に目にするだけでも心・魂の栄養となることでしょう。能舞台には松が描かれ、おめでたい気を持っています。
じつは能はかつて武士の精神衛生を守るためにも使われていました。ともすればたいくつに思われがちなあのゆったりした演技や謡い、舞いは、心・魂を落ち着け、観客が自分と対峙する時間を持つために生まれたのです。また、内容的にも「生と死」「世の無常」を感じる悲劇が多く、生き方や人生を考える機会にもなります。幽霊や鬼などもよく登場し、この世ならぬものの存在についても思いを馳せることが可能です。
このように鑑賞のしかたを心得ていればたいくつしているヒマなどありません。これらを念頭において鑑賞することで、精神世界を堪能でき、霊格は一段と向上するでしょう。基本的には能と同時に上演される狂言。こちらは一転してコミカルな娯楽要素の強い芸能です。庶民が登場する喜劇で、現代の日本人が鑑賞しても大笑いできます。「笑う門には福」といいますので、狂言は幸せを呼び寄せ、運気を向上させる芸能といえるでしょう。
歌舞伎は、能をルーツとするものの、グッと娯楽性の高い舞台です。派手なアクションや表情、演出もあり、とくに鑑賞法を意識しなくても楽しむことができます。黒・オレンジ(柿色)・緑(萌黄色)がストライプに反復される定式幕(じょうしきまく)は、陰陽五行の色体を意識したもの。神羅万象のあるべき流れを表現しているといえます。演目に吉を呼び込む、おめでたいものが並ぶため、お正月興行はとくにおすすめです。とくに市川團十郎家の役者さんによる口上がある場合にはぜひ鑑賞していただきたいと思います。口上の最後に「にらみ」といわれる見得を切ることがあるからです。客席でにらまれることで、邪気を祓い、疫病を退散させる効果があると伝えられています。「にらまれて病が完治した」などという逸話があるほど。にらみは当代では、第十一代 市川海老蔵さん(第十三代 市川團十郎襲名予定)にだけ披露することが許されている見得なので、その稀少価値は高いといってよいでしょう。
霊格向上におすすめの映画作品
まずおすすめしたいのは(あまりにも直球ですが)神仏について、あるいは宗教者の生涯を描いた映画です。手塚治虫・原作、シャカ族の王子として生まれたゴータマ・シッダールタが悟りをひらいてお釈迦さまとなるまでを描いたアニメ映画の『ブッダ』や、イエスさまの受難を残酷なまでに映像化したメル・ギブソンの『パッション』などは大いなる存在について知ることで、心・魂にダイレクトに響き、霊格向上へと導かれます。
また、邦画では親鸞聖人、弘法大師(空海)、道元禅師、一遍上人、日蓮上人を描いた作品があり、その生きざまから自身の心のあり方を学べることでしょう。長い歴史を持つ宗教には人間としての高みをめざすためのヒントが多く含まれており、霊格向上に役立てることが可能です。
また、コメディ映画を観て大いに笑うことも霊格向上につながります。笑うこと自体が邪気を祓い、また、心の状態がポジティヴになるため、魂が輝いて霊格が向上しやすくするのです。
良質のエンタメに触れることで霊格を向上させる方法を前・後編にわたってご紹介しました。宗教者や霊能者は、ときに厳格な修行で霊格を上げることもあります。しかし、一般の方々は、なかなかそのような機会は得られません。また、体力的にもメンタル的にも無理があるでしょう。
その点、息抜きを兼ねて楽しみながら霊格を向上させることは誰にでもできます。すぐれたエンタメは心・魂を豊かにしてくれる、ありがたいものなので、ぜひ活用してみてください。