じばくれい地縛霊
地縛霊とは、何かしらの強烈な無念を残して命を落としたものが、一定の場所に縛られた状態で不浄霊化した存在です。自ら命を絶った者がそうなりやすい傾向がありますが、必ずしもそうなるわけではなく、また不慮の事故などで命を落としたまま自分が死んだことに気づかず、同じ場所で死の直前の行動を取り続けるタイプの地縛霊も存在します。
人間が死亡すると、やがてその霊体は魂(こん・上位意識の本体)と魄(はく・低次意識の抜け殻)に分離されます。魄は一般に幽体とも呼ばれますが、幽霊目撃談の大半は、何らかの原因でこの魄を微弱な霊感で感じ取ってしまったことに起因しています。霊感とは本来、多かれ少なかれ全ての人間に潜在的に備わっている感覚です。その量の多寡こそあれ、全ての人には霊能力が眠っているのです。ただ、多くの一般人はその潜在的霊能力も微小であり、またそれが覚醒することもありません。全く覚醒しないまま一生を終える人が大半です。しかし強烈な無念を有する魄と接触した場合、そういった潜在的霊能力が魄の気配を感じ取り、背筋に寒気が走ったり、場合によっては不気味なものを見たり、声を聞いたりしてしまうことがあります。
地縛霊は不浄霊の中でも強力な部類に属する霊体です。一般的な不浄霊は「浮遊霊」と言われ、特に一定の場所にとどまることなく、水中に落ちた枯葉のようにゆらゆらと漂っているだけの存在です。しかし、霊体の持つ負の思念が強烈である場合、それは枯葉ではなく石や岩のようなものに例えることができます。ゆらゆらと漂うことなく、水底に沈み、ずっとそこにとどまり続けます。
また「地縛霊が溜まりやすい場所」もあります。まずは元々その土地が淀んだ霊気を貯め込みやすい場合。風水で言うところの「谷」や「行き止まり」、「水辺」といった場所には、霊気が沈滞しやすく、滞った霊気はどんどん淀んでいきます。それがさらに不浄霊を呼び寄せ、負の循環を形成していくのです。禍々しい地名や物騒な地名は、大体の場合そういった土地で、そこが「危険な場所である」と忘れないために、昔の人がそう名付けたものです。また自殺や事故が起きた場所に人の想念が集まり、後天的に呪われた場所となる場合もあります。心霊スポットと呼ばれる類の場所の多くはそういった場所です。「あそこは人が死んでるからヤバい」といったネガティブな想いが実際にその場所に滞留し、淀んだ場所を形成してしまうのです。事故物件や自殺の名所に地縛霊が集まりやすいのは、この後者が原因である場合が多数です。霊感体質の方がそうした低次元の波長と同調してしまうと、それが原因で不運現象を引き起こすことがあるため、くれぐれも注意が必要です。