こうみょうしんとうしききがん光明神道式祈願
光明神道式祈願とは、古神道の秘儀に基づき対象者に成就や加護をもたらす祈願術です。古神道は日本に古来より伝わるオリジナルの宗教です。タイプとしては、ネイティブアメリカンの精霊信仰などに近い原始的な宗教で、現代社会に受け継がれる神道とは根本的に同じものながらより呪術要素が強いのが特徴です。現在の日本に伝わっている神道は中国から伝来した仏教、儒教、道教などと混ざり合い、神仏習合により半ば一体化したもので、いわばアレンジされた神道であると言えます。古神道はそれ以前、舶来の概念が混交するより前に独自に存在したプリミティブな精霊信仰のことを指します。学問の世界では「純神道」「原始神道」などと呼び習わされることもあります。
古神道は、現代神道に比べてシャーマニズム(精霊信仰)の色合いが大変強く、「八百万の神(やおよろずのかみ)」という言葉通り、自然にあるもの全てに「神」を見出していました。神道における「神」の概念は、キリスト教やイスラム教といった一神教における「神」の概念とまったく異なります。一神教における神は完全なるもの、絶対的なものであるのに対し、神道のような多神教における神は、人より上位の力を秘めた自然な存在、いわば「精霊」「自然霊」の概念に近いものです。ですから、その力を引き出す光明神道式祈願は、「自然の力を借りて加護を得る」と言い換えることができ、西洋の精霊魔術に一定の相似を見出すことが可能です。
神道式祈願は力の源泉を霊能者自身とせず、自然霊の加護を受けて願望を成就させる術です。もちろん術者の霊能力は祈願の効果に直結しますが、それに呼応して対象者に加護をもたらすのは日本の神々が持つ純粋な自然エネルギーですので、即効性を追求する密教系呪術や陰陽術にくらべると祈願成就に至る過程はややゆるやかです。しかし、神道の神々は現世利益に対して寛容で、恋の成就や異性からの人気、富裕の獲得、社会的地位の向上といった俗物的な願いも確実に受け入れてくれます。また、無尽蔵と言っても過言ではない自然の力を加護とする術ですから、最終的にもたらされる益も絶大なものとなります。どの術(術者)を選ぶかは好みや感覚の面もあるかと思われますが、「とにかくすぐに効果が欲しい」という方にはあまりお勧め出来ない術です。しかし、最終的な成果の大きさを重視される方は、こちら光明神道式の祈願法を選択肢の一つとして念頭に置いておいてもよろしいかと思われます。