美杏先生の一問一答
純粋な気持ちで強く願い続けることができれば、大抵の願い事は自然な形で叶います。願い事が叶わないのは、自分を信じ切ることができないからです。──美杏先生
美杏先生は普段から、願うことと念じることは全く別の性質のものだとおっしゃっているそうですが、それは一体どういう意味なのでしょうか?
「念じるというのは、念を飛ばすという意味です。念というのはマイナスに転じると執念になってしまい、本人に取ってもまたその念を飛ばされる相手にとっても決して良い影響を及ぼしません。強く念じる、あるいは念を飛ばすという行為は言い換えると、自分の生き霊の一部を特定の相手や場所などに向かって流出させるということであり、本人のエネルギーを著しく損なうことになるのです」
霊能者の先生もよく『念を飛ばす』と言いますが、それとはまた違うのですか?
「それはあくまで霊能術の中のテクニックのひとつです。プロの霊能者は自己の念エネルギーを自由に制御できますから、決して波動自体がマイナスに転じることはなく、またただ飛ばすということではなくて、強力な念のパワーで相手の意識を操作するという意味合いが含まれます。つまり、霊能者が鑑定で行う念飛ばしと一般人の執念はそうした点で完全に異質のものです」
何らかの執念を抱いて生き霊を飛ばすと自分自身が弱るということですか?
「はい、そういうことです。よく分かっていらっしゃいますね(笑)。生き霊を飛ばすことでその本体、言ってみれば魂の一部に空洞が生まれてしまい、そこへ良くない外部の波動が入り込む隙を与えてしまうのです。低級霊や邪霊の憑依を受けやすくなり、日常生活に大きな支障を来すこともあります」
それでは、強く願うというのはどういう意味なのでしょうか
「願うという行為はある種、運を天に任せるという境地です。言ってみれば、余計な執着を伴わない純粋無垢な思いですね。それは先ほどの執念とは全くベクトルの異なるエネルギーで、その思いが純粋であればあるほどプラスの波動を引き寄せやすいのです。自分が叶えたいと思っている事柄を神に祈る、あるいは神に願う、そうした謙虚で純粋な姿勢が自然と幸運を引き寄せてくるのです」
例えば相手に愛して欲しいと念じるのではなく、愛してもらえるよう神様に願う、ということですね
「その通りです。自分の想念のパワーを相手に直接ぶつけるのではなく、いったん神様あるいは大宇宙の理と言っても良いですが、そうした大きな存在にお預けして間接的に願いを叶えてもらうのです」
それは願掛けということでしょうか
「はい。神仏への願掛けです。私は実際の鑑定でもこのことをお客様に対して強調しています。恋愛、結婚、人間関係、仕事、金銭……ジャンルを問わずどんな種類の願望であってもそこに執着してしがみついている間は、その願いは叶いませんよ、と事あるごとに申し上げています」
叶うどころか、かえって不運を呼んでしまうと?
「そうです。強く念じるほど理想の状況からどんどん引き離されます。片想いの相手に振り向いてもらいたければ直接、相手に対して『振り向いて欲しい』と念じないことです。念じてしまうと相手に生き霊つまりマイナスのパワーを飛ばしてしまうことになり、自分自身はもちろんその相手にも悪影響が現れてしまいます」
うーん、一般的な言葉遣いでは念じることと願うことはほとんど同じ意味のものとして捉えられていますから、実際に両者を区別するのは難しいかもしれませんね
「ええ、ですからプロの霊能者の術とアドバイスが必要になってくるわけです。私の方で『念じてはいけませんよ。願ってくださいね』といくら申し上げても、念を飛ばすことが止められない方が大勢いらっしゃいます。自分自身の想念をコントロールすることができないのです。執念や執着を止めることができない方に限って、自分自身に対する自信がないという特徴もよく見られますね。そういう方に対しては波動修正の術なども交えながら、できるだけ思いをクリアな状態へ導くように取り計らっています。こちらでそうした想念エネルギーの軌道修正をしてあげて、純粋な気持ちで願い続けてもらえれば大抵の願いは叶うものです」
自己啓発のメソッドで良く言われる、ポジティブシンキングの概念とも似ているような気がします
「たしかに似ているところはありますね。純粋に願っている心理状況では、その願いが叶っている自分自身を思い浮かべる余裕もでてきますから、それによって自分自身の霊波動がどんどんプラスの方へ流れて自己実現のパワーをいっそう増す結果なるのです」
要するに明るい気持ちが大切ということでしょうか?
「それはもう大切。一番、大切なことです。現実の状況がいかに厳しくてもそれに負けない前向きな意志の力があれば、どんな逆境も乗り越えることができます。その意志の力を維持する源泉もまた、天に向かって願い祈ることなのです」
何だか先生とお話しをしているだけで、心の底から前向きなパワーが湧いてくるようです
「そう言っていただけると嬉しいです。決して自慢するわけではないのですが、実際の鑑定でも悩みの重さに意気消沈していた方が私とお話しをしている間にどんどん明るい口調に変わっていくことが良くあります。とくに『願う』ということの本質を理解していただくと、それでもう悩みは半分解決したようなものですから、あとはその純粋な想念を日々、維持していくにはどうすれば良いのかをアドバイスさせていただいています」
含蓄に富んだお話し、ありがとうございます。……ところで美杏先生は、未来予知が得意とのことですが、それは霊視によって見るのですか?
「はい、そうです。だいたい二、三年先の未来までならほぼ正確に見ることができます。現在、交際している相手とこのまま結婚できるかとか、仕事が上手く軌道に乗るかとか、そうした質問を受けると自然にその方の未来の状況が見えてきます」
もし、それが悪い状況であった場合はどうされるのですか?
「さっき申し上げたことと同じです。未来を好転させるための必要なアドバイスを差し上げるとともに、前向きな願いの気持ちを持ち続けていただいて運命に定められた方向性を変えていきます」
予知された未来というのは不変ではないのですね
「そうです。あくまでそれは可能性に過ぎません。本人が自覚を持って明るい気持ちで自分の未来を良くしようと願えば、必ず事態は好転していきます」
どのような鑑定結果が出ても、必ず希望を与えてくれるのですね。素晴らしいと思います
「ありがとうございます。私の霊能鑑定は決して的中率の高さを競う類のものではなく、どちらかといえばカウンセリングに近いものです。ですからお客様もその辺のところをお考えになってから、鑑定をご依頼ください。白か黒かをはっきりさせるだけの目的でしたら、むしろ別の先生にご相談いただいた方が良いかと思います」
そういえば、先生は元々、スピリチュアル・カウンセラーだったのですよね。今、おっしゃったような鑑定姿勢も納得です
「私の鑑定はあくまで人生にプラスの可能性を探り出し、明るい日々を送るための指針をお授けするもの~そう考えていただけると嬉しいです」