舞莉先生の一問一答
女性の幸せは恋愛と結婚、という時代は終わったと思います。これからは自分の潜在的な能力を自己発見して、それを磨く努力が必要です。──舞莉先生
電話占いの世界に入ったきっかけについて教えていただけますか?
「以前、自宅に鑑定ルームを設けて完全予約制の対面鑑定をしていたのですが、その頃、お客様からしょっちゅう相談の電話が掛かってきていまして、『電話での鑑定もして欲しい』とよくお願いされていたのです。それでその後、個人的な理由で一時は鑑定を止めて、二年後くらいにそろそろ復帰しようかなと考えていたときに、対面よりも電話鑑定の方が、需要が高いのかもしれないと思いまして……」
最初は個人で電話鑑定をされていたのですか?
「はい、そうです。そのうちに花染の方から専属契約をしてくれないかという申し出があり、それをお受けしてマネージメントの一切をお任せするようになりました。おかげさまで今ではとても楽に仕事ができています。前はお客様との対応の一切を自分自身でやっていましたので、予約の確認連絡やら鑑定料金の振込確認やら、細々としたことに時間を割かなくてはならなくて……。事務の人を雇う余裕もなかったのでとにかく何から何まで自分一人でやらざるを得なかったのですが、会社の専属になってからはそうした面倒なことから一切解放されて、非常に気が楽です」
もう対面鑑定の方はやっておられないのですか?
「はい、ほとんどしていません。たまに知り合いから頼まれて相談に乗る程度です」
正直な話、対面鑑定と電話鑑定ではどちらの方がやりやすいですか?
「今はもう電話鑑定の仕事に慣れてしまいましたので、こちらの方が楽と言えば楽でしょうか。ただ、最初の頃は霊視がしにくかったり、霊感での読み取りが上手く行かなかったりということはありました。やはり対面と電話では、少し勝手が違うということはありますね。じつはそういう違和感は今でも少し残っているのです」
でも、先生は的中率の高さにも定評がありますし、十分に実力を発揮しておられるのではないですか?
「そう言っていただけると嬉しいです。色々と努力しましたから(笑)」
どのような努力をされたのですか?
「以前はお客様の顔を直接見ながら霊感を働かせていたのですが、相手の声を聞くことで意識の焦点を合わせられるように訓練し直しました」
声からその相手にまつわる色々な物が見える、という事ですか?
「はい。他の先生はどうか分かりませんが、少なくとも私は相手の声が頼りですね。電話での声を通して相手の霊体の波動を感じ取るというか……」
なるほど。電話で声を聞けば、その声の主の姿形や状況なども霊視できるわけですね
「そういうことです」
先生の得意分野は恋愛に関する事柄だと伺っていますが、声の主である相談者だけでなくその恋人や第三者などの気持ちや状況も見えたり分かったりするわけですか?
「はい、分かります。最初にお客様の状況が見えれば、それを踏み台にしてさらに霊視の範囲を広げていくことができます」
前から疑問に感じていたのですが、霊能者の霊視というのはどのような感じで見えるのですか?
「人によって多少の違いはあると思いますが、私の場合は自分の意識がフッと飛んで白昼夢が展開するような感覚で見えます」
鑑定中に意識が飛ぶ?瞬間的に失神に近い状態になるのですか?
「いいえ。説明の仕方がまずかったですね。正確に言うと意識自体ははっきりしているのですが、目の前が急に暗くなってそこに霊視の映像が浮かぶのです。それはお客様や相手の方の状況であったり、近い将来に起きる出来事であったりします」
人の気持ちなども霊視を通して分かるのですか?
「そちらは霊視ではなく霊感で読み取ります。その読み取りもまた、相手の声を通して行います。……こうやって説明してもちょっと分かりにくいかもしれないですね。霊視や霊感というのは、とにかく言葉では説明しにくい感覚なので、実際に体験してみないとどういう状態になるのかは分かりませんよね」
うーん、こればかりは霊能力がないと難しいですね(笑)
「そうですよね。曖昧な説明しかできなくてごめんなさいね」
そんな、お気になさらないでください。とにかくお客様の側からすれば知りたいことが正確に当たって、現状を打開するための適切なアドバイスをもらえれば良いわけですから。ところで話は変わりますが、先生は恋愛や結婚などの悩み事についてどのように対応されていますか?
「以前はとにかくお客様の意に沿えることを第一にアドバイスさせていただくことに専念していたのですが、最近では少しスタンスが変わってきました」
具体的にはどのように変わったのですか?
「仮に片想いの恋の願いを叶えたいと願っている方がいたとして、その方を霊視や霊感で見た際に、恋が成就して本当に当人が幸せになれるのかどうかを、まず考えるようになりました。相思相愛の関係になれてもその恋愛を通して幸せになれるならそれに越したことはないのですが、不幸な結末を招くと予想される場合もあるわけで、そうしたときにはそのことを正直に申し上げて、『この相手との恋愛は止めておいた方が良いですよ』と申し上げるようにしています」
不幸な結末というのは?
「相手が不実な性格で浮気をされたり、単に遊ばれてしまったり、あるいは腐れ縁の関係になってしまったりするケースです。一般には赤い糸の縁とかソウルメイトとかよく言われていますが、必ずしも恋をした相手がその相手であるとは限りませんから、中には悪縁の関係というものも沢山あるわけです。そう言う場合は、お客様が不幸になることを未然に防ぐためにあえてきついことも言わせていただいています」
でも、納得してもらうのは難しいでしょうね。何と言っても恋は盲目ですから
「そうですね。ただ、恋愛ばかりが女の人生ではありませんからね。『もっと別の方向へ目を向けてみてはいかがですか』とよく申し上げています」
別の方向というのは恋愛以外のことですか?
「当然、そういうことになります。例えば仕事でのキャリアアップとか、自分の内部に潜在している能力を伸ばす努力とか、そういう方向へもっと目を向けていただきたいのです。はっきり言って女性の幸せは恋愛と結婚、という時代はもう終わったと思います。就職難や不況で男性でさえ生きていくのが難しい時代ですから、女性ならば尚更逞しく生きていくことが要求されます。恋愛も大切ですがそれよりもまず、この厳しい時代を生き抜く知恵を身につける方向へエネルギーを使っていただきたいと思います」