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心霊現象の実話集

第8回 境界線を越えてしまった

エレベーターが着いたのは、何階でもない階でした。

ドアが開いたら6階のはずなのに

境界線

私の住む家は駅から徒歩2分の場所にある、9階建てのマンションの6階で、普段はエレベーターを使って上り下りをしています。その日は会社の飲み会があって、夜遅くになってしまい、確か午前零時を回った頃に自宅に着き、エレベーターに乗り、6階のボタンと“閉”を押しました。するとドアが閉まり、筐体が上に向かって動き出しました。いつもの見慣れた感覚。私は酔いと眠気で目を閉じながら到着してドアが開くのを待ちました。するとやがて上昇がゆるやかになって、止まって、ドアが開きました。そしたら、その先は6階じゃなかったんです。

何階かは分かりません。分からなかったんです。エレベーターって、今どの階にいますって示すランプがついていますよね。そのどの階のランプも点灯してないんです。最初、私「電球が切れたのかもしれないな、管理会社なにやってんだ」と思って、とりあえず降りようとしました。そこで私は異変に気付いたんです。その階、廊下の電気がまったく灯っていないんです。真っ暗な廊下。なぜか月明かりがとても明るくて、青白くて、少し幻想的な雰囲気すらありました。

数秒ほどボーッと見ていたら、おかしなことに気付きました。先ほど話した通り、私の住むマンションは駅から徒歩2分の場所です。すぐ横にコンビニがあって、その周囲にはファミレスや牛丼屋もあって、午前零時過ぎでも明かりが煌々としています。なのに、その廊下は真っ暗で、月明かりだけがあって、廊下の横にあるはずのコンビニの看板の明かりが全く届いていないんです。「ここ、おかしくない……?」酔いが急激に冷めていき、それと同時に腕にゾワゾワと悪寒めいたものが走るのを感じました。とにかくよく考えると色々おかしいんです。私は異変に気付き、降りようとした足を止めました。

月明かりに照らされた廊下の向こうから

「とにかく1階まで降りよう」そう思い、エレベーターの操作パネルに手を伸ばそうとした瞬間。廊下のずっと向こうに、何かがいることに気付きました。そして、それがゆっくり近付いてくることに気付きました。さっきまではいなかった。何か。それは人のような形をしていて、だけど真っ黒で、廊下は青白い月明かりに照らされているのにそれだけ真っ黒で、よくわからないんです。「……ッ!」思わず悲鳴みたいな声が出てしまいました。するとそれが近づいてくる速度を少し上げたんです。どんどんこっちに近付いてきます。「降りなきゃ! 降りなきゃ! 降りなきゃ!」そう思い私はすぐに1階のボタンを押し“閉”を連打しました。幸いなことにドアは普通に閉じ、その何だか分からない真っ黒なものが迫るより前に、ゆっくりと下降していきました……。

1階のエントランスに着いた私は今にも泣き出しそうでした。「何……何なの……」そう独り言を漏らしながら、とりあえずコンビニに駆け込んで気を落ち着かせようとしました。読みたくもない雑誌を立ち読みしながら呼吸を整えて、15分ほど。「もしかしたら酔い過ぎて幻覚を見たのかもしれない」そう自分に言い聞かせ、またマンションに戻ることにしました。明日も仕事ですから。でもエレベーターを使うのは怖かったので、今度は階段で6階まで行きました。怖かったのでスマホのライトをつけながらおそるおそる進みましたが、何事もなく6階まで着きました。そしてようやく自分の部屋に帰れたんです。

時間は午前1時過ぎ。本当に不可解で怖くて、何がなんだか分からなくて、やっぱりまだ気が動転していました。そんな時ってとりあえず誰かに電話したくなるんですよね。でも彼氏は寝ていていくら呼び出しても出てくれませんでした。友達もみんな寝ているみたいで、LINEで話しかけても既読がつきません。どうしよう。怖い。そんな時に思い出したのが電話占いでした。よく見る雑誌に電話占い特集があって「霊能者が鑑定してくれる」みたいな記事を読んだことがありました。「もしかしたら霊能者の人に電話すればさっきのことも詳しく教えてくれるかもしれない」そう思った私は、雑誌に載っていたところにすぐ電話をかけました。それが電話占い花染だったんです。

境界線を越えてしまった先の世界

担当してくれた霊能者の先生は、すぐに「危なかったですね。もう少しで戻ってこられなくなるところでした」とおっしゃいました。今思えば、まだ何も話していないのに先生がそんなことをおっしゃる時点で驚きなのですが、その時の私はそれ以上に気が動転していたので、霊感で察してくれた先生に向かって「あれどういうことなんですか? あそこ一体何なんですか? 私どうすればいいんですか? もうあんな怖いところに行きたくない!」とまくしたてました。それに対して先生は「大丈夫ですよ。これからあなたが迷い込んだ場所の話をしますから、落ちついて聞いて下さい」と言ってくれて、それから丁寧に説明してくれました。

私が迷い込んだ真っ暗闇の階の正体。それは“境界線を越えてしまった先の世界”だそうです。この私達が生活している世界は現実世界(先生はそうおっしゃってました)ですが、ふとしたきっかけで何かの境界線を越えてしまった場合、現実世界とは別の世界に繋がってしまうそうです。そして、そのきっかけは「誰にも予測できない」とのことでした。ただし、完全に偶然というわけでもなく、境界線を越えるという現象は、建物に入る・出る、乗り物に乗る・降りる、川を渡る、道を渡る、といった動作の際に若干起こりやすくなる、とのことでした。なんとなく分かるような……。エレベーターの乗り降りも、当然その意味を含んでいるそうです。私はそれを行ったことより、たまたま、偶然、ものすごい低確率で何かの“境界線”を越えてしまったのだろう、ということでした。

「神隠し」や「雲隠れ」という言葉。単語として現存していますが、それらはそもそも実際に起こっていた現象だそうです。今より文明が未発達の時代、居るはずの人が忽然と姿を消したり、瞬間移動したりすることは今より多く起こっていたそうです。そしてその現象が起きるきっかけは“境界線”を越えてしまうこと。本人の自覚の有無を問わず、境界線を越えてしまった人は、この世界と別の世界に行ってしまうそうです。そうして、たまに戻ってこられたりもするし、そのまま戻ってこられなくなったりもするそうです。「あなたが足を踏み出さなかったのは、大変賢明な判断でした。もしエレベーターを降りて、ドアが閉まったら、あなたは二度と後戻りできなくなっていたかもしれませんよ」そう言われ、改めて背筋がゾッとしました。

あの黒い影の正体は

そう言えば、あの影のこと。廊下の向こうから黒い影がゆっくり近づいてきたものは何だったのか。思い出すのも怖いですが、気がかりなことは全部質問しておこうと思い、尋ねてみました。すると先生は少し沈黙した後“二つの可能性”が考えられる、と答えてくれました。一つは、私と同じように偶然その世界に迷い込んでしまった人。その人も私のようにふとしたきっかけで“境界線”を越えてしまい、戻れなくなり、廊下の向こうから私に向かって助けを求めて近づいてきたのかもしれない、とのことでした。「じゃあ扉を閉めてしまったのは彼を見殺しにしてしまったんですね……」と言うと、先生は「確かにその可能性はありますが、もう一つの可能性もあります。そちらの場合、招き入れたらとんでもないことになります。あなたが扉を閉めたのは正解です」と答え、言葉を続けました。

「二つの可能性のもう一つ。それは“正体不明のもの”です。境界線を越えた先の世界は“異界”や“魔界”など様々な言葉で呼ばれています。我々霊能者の一部はそういった領域に意識を飛ばすことで叡智を得たり、真実を知ったりすることができますが、それも実際に赴くわけではありません。そういった領域に棲むものがどういったものかは分からないのです。ただ、その黒い正体不明のものはあなたを認識して、あなたに向かって近づいてきた。もしあなたがそのままドアを閉じずに留まり、捕まったり、何かをされたりした場合、あなたはこの現実世界を生きる人ではなくなっていたでしょうね」

そうか、私は九死に一生を得たんだ……。そう思うと自然と涙が溢れてきて、私は通話中なのに嗚咽が止まらなくなってしまいました。泣きじゃくる私に、先生は「安心していいですよ」と優しく言葉をかけてくれました。そして、私を安心させる説明をしてくれました。「この現象はいつどこで起きるか全く予測がつきません。しかし非常に稀有なことで、一生かけても遭遇する可能性はごく僅か。あなたが今後の人生においてあの世界に迷い込むことは、もう二度とないでしょう」そうおっしゃってくれました。そして最後に、簡単な魔除けの呪文を唱えてくれました。

それからは何事もなく…

翌朝。一睡もできなかった私は、なんとか髪を整えて、化粧をして、おそるおそる玄関のドアを開けました。その先には何の変哲もないマンション6階の廊下が広がっていました。エレベーターを使うのは怖いので、階段を使って1階まで降りて、会社に行きました。その日は定時で上がって、自宅に帰って、また階段で6階まで上がって自宅に帰りました。その夜は一徹していたせいですぐに寝てしまいました。でも、その翌朝も、さらにその翌朝も、何事も起きませんでした。人間ってほとぼりがさめると恐怖も薄れていくもので、次第に「めんどくさいな」「だるいな」と思い、私はまたエレベーターを使うようになっていきました。今では夜中でも普通にエレベーターを使っています。

あの話は、彼氏や友達に話しました。でも誰も信じてくれなかったし、彼氏に至っては「もう飲み過ぎるなよ」って軽く説教までしてきました。でも、あの夜に私が不思議な体験をして、花染の先生に電話で相談したのは本当なんです。それは私と花染の先生しか証明できないかもしれないけど。そして先生がおっしゃった通り、あれから二度と同じ体験はしていません。これは私が勝手に思った事なんですけど。きっとこの世界って、ほんの少し隔てたすぐとなりに別の世界があるんです。それは普段絶対に交わらないけどいつもそこにあるもので。何かのはずみで境界線が交わってしまうことが稀にあるんです。それが私の迷い込みかけた世界なんです。そして、それをいつでも見たり感じたりできるのが霊能者の先生なのかな、って思います。

(京香さん 27才・千葉県)

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