心霊現象の実話集
第80回 腕が消えた写真
野球部員の悲劇

私が高校生の時、文化祭で劇をやりました。その時に、当時好きだった野球部の男の子と写真を撮って、ほくほく気分だった私。当時はスマホもデジカメもなくインスタントカメラで、楽しみに現像を待っていたのですが、出来上がった写真を見てびっくり。その子の左腕の、腕まくりした袖から下の部分が消えていたんです。見間違えかとも思いましたが、何度見ても映っていません。以前、心霊番組で「写真で腕などの身体の部位が消えて映るのは、守護霊からの警告だ」といっていたのを思い出しました。本人に言うべきか迷ったのですが、下手に不安がらせるのも嫌だし、もしかしたら「気持ち悪い女」と思われるかもしれないと思って、言えませんでした。
そうこうしているうちに、ある時、その野球部の彼が左腕にギプスをつけて登校してきたんです。自転車で転んでしまった時に、手の付き方が悪く、手首を複雑骨折してしまったとのこと。近く強豪校との大事な練習試合があるというのに、彼は出ることができないと嘆いていました。あの時私が忠告していれば…そう思いましたが、後の祭りでした。
(愛花さん 31歳・千葉県)